聖なる惑星シュライン

[題名]:聖なる惑星シュライン [作者]:E・C・タブ  〈デュマレスト・サーガ〉第六巻です。  今回のお話では、デュマレスト君が臨時の宇宙船乗組員として仕事をこなしつつ、星から星への旅を続けていくことになります。地球の情報を求めて惑星に降り立っては、貧乏なので次の旅費を稼ぐために四苦八苦する、というお約束展開とは少し趣が異なります(笑)  ある経緯から、小型商船の乗組員に就くこ…

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キノコの惑星スカー

[題名]:キノコの惑星スカー [作者]:E・C・タブ  〈デュマレスト・サーガ〉第五巻です。  前巻『共生惑星ソリス』にて、サイクランの重要な秘密を手に入れた我らが主人公デュマレストですけど、彼自身はまだその事実を知りません。  有毒・有用様々なキノコが繁茂する惑星スカーで、次なる旅への資金を稼ごうとしていたデュマレスト。その背後にサイバーの魔手が伸びようとしていました。 …

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共生惑星ソリス

[題名]:共生惑星ソリス [作者]:E・C・タブ  〈デュマレスト・サーガ〉第四巻です。  本巻はシリーズ全体に関わるエピソードで、この出来事を境にデュマレストはサイクランに超重要人物としてマークされるようになります。今まではデュマレスト本人は(地球の出身という点を除けば)あくまでただの渡り者だったのですが、本作以降は明白にサイクランから付け狙われるようになり、ストーリーにもメリハ…

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迷宮惑星トイ

[題名]:迷宮惑星トイ [作者]:E・C・タブ  〈デュマレスト・サーガ〉第三巻です。  今回デュマレストが辿り着くのは、株主という支配階級の存在する惑星トイ。到着早々、デュマレスト君がトラブルに巻き込まれてしまうのはお約束ですね(^^;)  そしてまたもや、そこにはサイクランの魔手が及ぼうとしていたのです。  全ての住人が株主として惑星を統治するという政治形態を持った、惑…

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夢見る惑星フォルゴーン

[題名]:夢見る惑星フォルゴーン [作者]:E・C・タブ  〈デュマレスト・サーガ〉第二巻です。  在処の分からない故郷を求めて宇宙をさすらう主人公デュマレスト。今回彼は、ある事情を持つ女性を護衛することを契機に、その女性にまつわるお家騒動に巻き込まれることになります。  一見すると、病弱で心を病んでいるかのように見える娘デライ。しかし彼女には特殊な能力があったのです。  …

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嵐の惑星ガース

[題名]:嵐の惑星ガース [作者]:E・C・タブ  イギリスSF作家E・C・タブ氏の代表作である長大なスペースオペラ、〈デュマレスト・サーガ〉第一巻です。  〈デュマレスト・サーガ〉は人類が銀河の星々へ植民を果たした遠未来のお話で、銀河規模の組織がいくつかある他は、人類が居住する各々の惑星を統べる統治機構(いわゆる銀河帝国とか、銀河連盟とか)は存在しない模様です。  主人公デュマ…

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大宇宙の少年

[題名]:大宇宙の少年 [作者]:ロバート・A・ハインライン  SFビッグスリーの一角、ハインライン氏によるジュブナイル宇宙SFです。原題は"Have Space Suit―Will Travel"、日本語翻訳版は『スターファイター』の名前で出版もされましたが、あまり「ファイター」な感じの内容ではありません。:-)  ストーリーの大まかな流れは、比較的普通(?)の日常を送っていた少…

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任務外作戦

[題名]:任務外作戦 [作者]:ロイス・マクマスター・ビジョルド  L・M・ビジョルド氏の人気シリーズ、〈ヴォルコシガン・サガ〉に属するお話です。作中の時間では前作『ミラー衛星衝突』の少し後に当たります。  日本語翻訳版では、表題作の長編『任務外作戦』の他、サブエピソードを描いた短編『冬の市の贈り物』が収録されています。こちらは、主人公にマイルズの親衛兵士ロイック、ヒロインに『迷宮…

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アシモフ初期作品集3 母なる地球

[題名]:アシモフ初期作品集3 母なる地球 [作者]:アイザック・アシモフ  ライティング・マシーンことアイザック・アシモフ氏の、作家経歴初期における作品を集めた短編集、第三弾です。  本作では作品執筆順にお話が収録されているのですが、前巻の中ほどでいよいよアシモフ氏の代表的二大シリーズ、〈ロボット三原則もの〉と〈ファウンデーション・シリーズ〉が執筆開始されており、押しも押されぬ実力作…

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アシモフ初期作品集2 ガニメデのクリスマス

[題名]:アシモフ初期作品集2 ガニメデのクリスマス [作者]:アイザック・アシモフ  アシモフ氏が作家活動の初期に発表された作品を集めた短編集第二弾です。  前巻収録作の時点ではSF作家になりたてのほやほやだったこともあり、まだあまり氏ならではのテイストは少なめの印象ですが、本巻ではかなり「アシモフらしさ」の方向性が定まりつつあるように感じられます。単に「アシモフらしさ」という言…

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パシフィック・リム

[題名]:パシフィック・リム [作者]:アレックス・アーバイン  奇才ギレルモ・デル・トロ監督渾身の怪獣・巨大ロボット映画、大傑作『パシフィック・リム』のノベライズです。  のっけからぶっちゃけてしまいますが(笑)、この小説は映画と切り離され独立で評価されるような種類のものではありません。映画と小説が並び立つ『2001年宇宙の旅』や、原作ならではの骨太さを持つ『ジュラシック・パーク…

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アシモフ初期作品集1 カリストの脅威

[題名]:アシモフ初期作品集1 カリストの脅威 [作者]:アイザック・アシモフ  本書は二十世紀SFの大御所アイザック・アシモフ氏が手がけられた作品のうち、その経歴初期に公表されたお話を集めた短編集です。(作品は執筆順に収録されています)  他の短編集同様、幕間には氏ご自身による作品執筆時のミニエピソードがふんだんに盛り込まれており、寸評よりよほど面白いのがレビュアー泣かせですね(…

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泰平ヨンの現場検証

[題名]:泰平ヨンの現場検証 [作者]:スタニスワフ・レム  〈泰平ヨン・シリーズ〉の第三弾です。(執筆順は『未来学会議』の方が先のようです)  本シリーズは宇宙冒険家の泰平ヨンを主人公に、奇妙奇天烈な他惑星の文化を紹介したり、マッドサイエンティスト達の発明とその顛末を綴ったりという、ブラックユーモアたっぷりのSFです。前作『泰平ヨンの航星日記』及び『泰平ヨンの回想記』は連作短編と…

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泰平ヨンの回想記

[題名]:泰平ヨンの回想記 [作者]:スタニスワフ・レム  奇想天外な物語に痛烈な風刺と深い考察を含めた、〈泰平ヨン・シリーズ〉の第二弾です。  本書の内容は『泰平ヨンの航星日記』と若干の関わりを持つお話はあるものの、言及程度です。基本的に一話完結なので、前作を読んでいなくても構いません。(もちろん、読んでいればより楽しめますが)  宇宙旅行や時間旅行といったダイナミックな旅の記…

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泰平ヨンの航星日記

[題名]:泰平ヨンの航星日記 [作者]:スタニスワフ・レム  二十世紀共産圏で活躍された偉大なSF作家、鬼才スタニスワフ・レム氏によるユーモアに満ち溢れた連作短編集です。  タイトルにある泰平ヨンは一人称主人公の名前で、宇宙冒険家の彼があちこちで体験したことの日記をタラントガ教授がまとめたものが本書、という位置付けです。『ほらふき男爵の冒険』や『ガリヴァー旅行記』のように奇想天外な…

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連環宇宙

[題名]:連環宇宙 [作者]:ロバート・チャールズ・ウィルスン ※このレビューには『時間封鎖』及び『無限記憶』のネタバレがあります。ご注意ください。  〈スピン三部作〉の完結編です。  『時間封鎖』が主人公タイラー・デュプリーの一人称視点(過去と未来の二つ)、『無限記憶』が複数キャラクタの三人称視点(同一時代)で進行していたのに対し、本書では両者を合わせたような構成になってい…

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無限記憶

[題名]:無限記憶 [作者]:ロバート・チャールズ・ウィルスン ※このレビューには『時間封鎖』のネタバレがあります。ご注意ください。  本書は、地球が宇宙から切り離され、地球上の時間の流れが一億分の一になってしまったエピソードを描いた『時間封鎖』の続編、〈スピン三部作〉の第二弾です。  物語は、スピンが終了して新たな惑星へ通じるアーチが出現してからおよそ三十年後、人類が植民を…

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時間封鎖

[題名]:時間封鎖 [作者]:ロバート・チャールズ・ウィルスン  いきなり地球が何者かの手により宇宙から隔離され、地球の外では地上の一億倍のスピードで時間が流れていく――そんな出だしから始まるハードSFが、『時間封鎖』です。(後に二つの続編が発表され、〈スピン三部作〉となっています)  本作は、主人公タイラー・デュプリーの半生を通じ、怪現象「スピン」の謎に取り組む研究者達とも、それ…

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スターストリーム

[題名]:スターストリーム [作者]:ジェフリー・A・カーヴァー ※このレビューには前巻『スターバースト』のネタバレがあります。ご注意ください。  記憶を失った「殺しても死なない男」のお話『スターバースト』の続編です。  ただし、本作は前作とがらりと方向性が変わり、主人公は八歳の少女クローディアです。物語後半まで行かないと何が起きているのか分からない点は相変わらずですが(^^…

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スターバースト

[題名]:スターバースト [作者]:ジェフリー・A・カーヴァー  本書は、殺されても生き返る不死身の主人公を取り巻く物語を描いた、サスペンスタッチの宇宙SFです。  主人公ラスキン君は不死身とは言っても、スーパーヒーローのように強大な敵と戦ったりするわけではなく、あくまで受け身で様々な困難に巻き込まれていきます。そもそも、物語冒頭時点ではラスキンは記憶を失っており、自分が何故不死な…

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