異星人

[キーワード]:異星人


 私達が知っている生命は、今のところ地球で生まれたものだけです。地球以外の場所に生命が存在するのか、さらに知性を持った生き物がいるのかは、まだ誰も知りません。
 地球とは別の星で進化した知的生命体のことを、SF作品では異星人と呼ぶことが多いようです。
 一般には宇宙人と言われるものですが、この呼び名はSFではあまり使われない傾向があります。UFOと併せて、どちらかというとオカルト用語的な印象があるために気恥ずかしいというのが一番の理由でしょうか(^^;)
 また、人類が宇宙に進出した後では、「宇宙にいる人」を意味する宇宙人は適切ではないということもあるでしょう。地球外に住んでいる地球人の末裔を『宇宙人』、別の星で進化した生命を『異星人』と呼び分けている場合もあります。

 お話によってはさらに、”ExtraTerrestrial Life(地球外生命)”を縮めてETもしくはXTと呼んだりもします。
 また、粗製濫造されたパルプSFに複眼を持つ異星の怪物が多く登場したことから、”Bug Eyed Monster”の頭文字を取ってBEM(ベム)と呼ぶ場合もあります(先頭のBは”Big”ではなく”Bug”です)。今日では、SF作品中で異星生命に対する蔑称として使われることがしばしばありますから、要チェックです(笑)

 せっかく異星人を登場させるのですから、地球人と全く同じではつまらないですよね。形態上の差異から社会・文化的差異まで、SFで描かれる異星人には様々な種類があります。それをいかにもっともらしく見せてくれるかが作家の腕の見せ所です。例えば、目が体の周囲にぐるりと配置されている生き物は、前後の概念を持たないかもしれません。蟻のような社会性生物の群れが知性を持っている場合、きっと人間とは個体に対する考えが大きく異なっていることでしょう。
 ただし、メンタル的には地球人とあまり変わらないことも多いようです。お話を書いているのが地球人の作家さんですから(笑)
 逆に、理解不能・意思疎通不能の相手として描かれることもあります。実際問題、同じ人間同士でさえコミュニケーションは困難を伴うのですから、異なる出自の生物同士が理解し合うのはとても難しそうです。

 さて、現実にこの宇宙のどこかに異星人は存在するのでしょうか。
 実は、異星人が存在することの反証として、フェルミ・パラドックスというものがあります。物理学者エンリコ・フェルミ氏の疑問から発した問題です。

・地球の生命は広く繁殖しようとする。地球外生命もきっとそうだろう。
・進んだ文明であれば、銀河全体に広まるのは数百万年あれば充分。
・だけど、異星人なんてどこにも見あたらないじゃないか。

 単純ですが反論しづらい矛盾ですね。
 銀河系の直径は十万光年ほどと非常に広大ですが、その歴史は百億年を超えています。知的生命がどこかにいるのなら、もうとっくに銀河中を埋め尽くしていてもおかしくないはずだというわけです。
 もちろん、このフェルミ・パラドックスに対する反論も色々とあるわけですが(引っ込み思案の異星人説、地球文明を陰から見守っている説等)、実際に見つかっていないという厳然たる事実は覆りません。
 はてさて、異星人は銀河のどこかに隠れているのでしょうか。それとも、地球人が一番乗りなのでしょうか。それを確かめるには、我々自身が銀河中に広がってみるのが手っ取り早いのかもしれませんね。

この記事へのコメント


この記事へのトラックバック